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希少しいたけ「天恵菇」と「のとてまり」―日本最高峰の旨みを支える歴史魅力を解説

希少食材

※この記事には広告が含まれています。

気になる商品を紹介していますが、読者の方にとって良い選択になるよう、できるだけ分かりやすくまとめています。

はじめに

日本には、世にほとんど出回らない“特別な椎茸”があります。
料理人が競って仕入れを希望し、手土産にすれば驚かれ、食卓に置けば空気が変わる――そんな存在です。

「天恵菇(てんけいこ)」「のとてまり」

どちらも“椎茸の枠を超えた椎茸”と称されるほど希少で、生産量は全国の椎茸の中でもごくわずか。価格も高級食材の部類に入ります。
しかしその背景には、栽培技術の極限・手間・歴史・生産者の哲学といった、深いストーリーがあります。

この記事では、この二つの椎茸を「歴史・栽培方法・味の特徴・生産者の声」まで丁寧に掘り下げ、“なぜここまで希少価値が高いのか”を明らかにしていきます。


食材概要

■ 天恵菇(徳島県)

・農林水産大臣賞を含む多くの品評会で上位受賞
・1本1本の肉厚さ・旨味・香りが非常に強い
・生産数が極めて少なく、市場にほぼ出回らない“幻のしいたけ”

■ のとてまり(石川)

・「のと115」と呼ばれる品種の中でも、規格を満たした特大サイズのみが名乗れるブランド
・直径10cm級も珍しくない美しい扇形
・出荷基準が厳しく、希少価値が高い
・能登の自然環境を生かした希少なブランド椎茸


歴史・由来

■ 天恵菇の歴史

天恵菇は徳島県を中心に生産される高級椎茸。2002年に品種登録された「なばし天415号」のブランド名で、「協同組合日本茸師の会」「高野キノコプラント」が12年の歳月をかけて開発した超大型の椎茸品種です。

旨味成分が通常のしいたけと比べ3倍以上と高くその中でも直径7cm以上のプレミアム品が『天恵菇』(全生産量の2割程度)を名乗ることができ、特にサイズが大きく10~12㎝のものは「特級」や「プレミアム」として扱われます。

その肉厚さ、旨みの強さから「山のあわび」と呼ばれることも。


■ のとてまりの歴史

のとてまりは、石川県が開発した品種「のと115」をもとにし、2011年に誕生した原木栽培のブランド椎茸です。
名前の由来は、能登の「手まり細工」に見立てて命名されたもの。

もともと能登半島はキノコの栽培に適した地域で、湿度が高く、寒暖差が大きい。その環境を活かし、石川県と生産者が協力して「世界に誇れる椎茸を作る」というプロジェクトが発足しました。


その結果、特大で肉厚な椎茸「のと115」が誕生し、さらにその中でも基傘の直径が8cm以上、厚みが3cm以上といった厳しい規格をクリアしたものだけが「のとてまり」を名乗ることができるようになります。


栽培/生産方法

■ 天恵菇の栽培ポイント

天恵菇は有機JAS認証を取得した菌床を使用し、主にハウス(施設)で菌床栽培(きんしょうさいばい)されています。

●1.栽培環境

最新技術を導入した専門の栽培ハウスで、24時間365日、最適な温度・湿度・空気環境を維持し、ひんやりと湿気を含んだ清らかな空気で、まるで森のような環境を再現しています。

●2.原材料へのこだわり

化学肥料や農薬は使用せず、天然水で栽培されており、菌床には、国産の広葉樹のチップと米ぬか等の厳選された有機原材料のみを使用しています。

●3.通年栽培と品質の徹底管理

真夏の暑さを乗り越えるための栽培ハウスと、ミネラル豊富な天然水の使用により、1年を通して安定した品質の提供が可能です。栽培期間終了後は、ハウスを徹底的に清掃し、常に清潔な環境を保っています。


■ のとてまりの生産方法(特大サイズを生み出す技術)

のとてまりの最大の特徴は、直径10cm級の超大型椎茸
これを安定的に作るためには、石川県が定めた厳密な栽培技術があります。

●1. 品種固定「のと115」

菌株の管理を県が行い、生産者は指定の種菌を使用。これにより品質が一定に保たれます。

●2. 能登の気候を利用した低温刺激

秋〜冬の寒暖差が、椎茸の細胞を引き締め、大型化に寄与。環境要因を最大限に利用している点が特徴。

●3. 栄養ブロックの大型化

通常よりも大きい菌床を使用し、
・養分
・水分
・成長スペース
を確保することで、極端な大型化が可能に。

●4. 出荷規格が極端に厳しい

例えば次のような基準があります。
・直径8cm以上
・肉厚で、傘の裏のひだの状態が美しい
・全体のバランスが整っている

そのため、のとてまりは「育てる」よりも「選ばれる」椎茸と言えます。


食べ方・おすすめレシピ

■ 天恵菇

  1. ステーキ焼き(塩+オリーブオイル)
     そのまま強火で焼くと旨味が溢れ出る。肉のような食べ応え。
  2. アヒージョ
     香りの強さ、旨みの強さを生かす。
  3. 出汁用として
     干し椎茸にすることで旨味成分(グアニル酸)が増し、極上の出汁に。

■ のとてまり

  1. 丸ごと網焼き
     巨大な姿を活かし、見た目のインパクトも楽しめる。
  2. 椎茸ステーキ(ナイフで切る楽しさ)
     肉厚さが最大の魅力。
  3. 天ぷら
     旨味を閉じ込めダイレクトに素材を味わう。

生産者の想い

■ 天恵菇・生産者の想い

なばし天415号の開発者:有限会社高野キノコプラント代表・高野 康弘氏

「きのこ嫌いの子供達に興味をもって貰おうと“オモチャのように大きなシイタケを開発したい”という夢を抱いて研究を重ねてきたが、度重なる苦難に何度も諦めそうになりながら気がついたら19年7ヶ月26日と言う年月が経過していた。これからも長年の経験を活かし、消費者があっと驚いて笑顔になってくれるような新品種をつくりたい」

(出典:プレスリリースー高野キノコプラント、茸師と共同開発したシイタケの新3品種が徳島県で初めて農林水産省に登録!)

https://www.atpress.ne.jp/news/335106

■ のとてまり・地元飲食店主の声

日本料理店「かたおり」:店主・片折卓也氏

「人工のオガクズ菌床で育てたキノコと比べて、原木栽培のキノコは味も香りも格段に良く、食材としても優れています。ただ、原木栽培がこんなに大変だとは知りませんでした。大きな原木は15kgもあるんです。何千本もの原木を山からビニールハウスへ運び​​、また山へ戻すのは大変な重労働。それを知ったことで、能登115への愛着がさらに深まりました」

(出典:いしかわ百万石食鑑ー極めてストイックな料理人、片折卓也はついに、能登の至宝の一つ、原北椎茸(能登てまり)を発見する)

https://ishikawafood.com/en/report/838/


まとめ(価値の再確認)

天恵菇のとてまり――。
どちらも希少で価格も高い椎茸ですが、その価値は“味”だけではありません。

・独自の栽培技術
・生産者の技術と哲学
・厳しい選別基準
・地域性
・長い育種の歴史

これらが積み重なり、世界的にも誇れる品質が生まれています。

「高級だから買う」のではなく、
「背景を知ることで価値を理解し、選ぶ」
そんな食材の楽しみ方を皆さんに届けられたなら、この2種はまさに最高の題材です。

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● 製品名:天恵菇
● 価格:掲載なし(リンク先でご確認ください)
● 購入元(公式):[天恵菇 徳島椎茸ファーム

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● 製品名:のとてまり
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● 購入元 :[サカイダフルーツ



参考文献一覧

種別出典・資料名概要
行政資料石川県農林総合研究センター「のと115」品種情報品種特性・栽培情報
行政資料千葉県しいたけ対策協議会 資料天恵こ関連の概要
学術日本きのこ学会誌椎茸の栽培条件・成分研究
研究機関森林総合研究所 椎茸育種レポート原木・菌床の研究
市場情報農林水産省 きのこ統計品種ごとの生産量・市場動向
生産者情報各生産者の公式HP・JA情報栽培方法・想いなど

ご訪問ありがとうございます。

調理人歴25年、和食を中心に様々な食材と出会いがありました。

「皆様の食に対する好奇心を少しでも刺激できたら。」
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